花粉症の女の子 毎年春または秋になると植物の花が咲いて花粉が飛散することで、多くの人が花粉症を発症します。
花粉症の症状として咳が出るケースもあります。

一般的に咳は、気道内に入り込んだ異物を体外に排出させるために起こります。
基本的に花粉は鼻腔内に留まりますが、鼻詰まりで口呼吸をすることで花粉が気道内に入り込んでしまう場合があります。
気道に入り込んだ花粉やその他の異物が原因で炎症が引き起こされてしまい、咳が止まらなくなってしまいます。

風邪やインフルエンザに罹った際も咳が出ますが、数日程度で収まります。
これに対して花粉症によって引き起こされる咳は何週間も続くことがあり、放置しても症状が収まらないばかりか喘息に進行してしまう危険性があります。

花粉症は春と秋に症状が出ることが多い

黄砂 日本は温暖湿潤気候なので、各地に多くの植物が自生しています。
そのため、1年を通して日本各地で植物の花粉が空気中に浮遊しています。
それでも春と秋の時期に花を咲かせる植物が多く、大量の花粉が飛散する時期になると多くの人が花粉症に悩まされます。
大気中に飛散した花粉が自動車の排気ガスに含まれる窒素酸化物などと結合することによって、花粉症の症状が重症化するケースもあります。

春先から梅雨の時期になると、九州地方から東北地方にかけてスギやヒノキなどの樹木から大量の花粉が飛散します。
北海道にはスギがほとんど生えていませんが、ハンノキやシラカバなどの花粉が飛散して、多くの人が花粉症の症状に悩まされます。
春は樹木に加えて、イネ科の雑草も花を咲かせます。

梅雨の時期を過ぎて夏になると花粉の飛散が一旦収まり、スギやヒノキなどの花粉に悩まされることがなくなります。
それでも秋の時期になるとさまざまな雑草が花を咲かせ、花粉が飛散します。
秋になるとブタクサやヨモギ、カナムグラ、イネなどの雑草が花を咲かせます。
これに加えて、秋でも春ほどではありませんが、場所によってスギ花粉が飛散することがあります。
このため、春だけでなく秋も多くの人が花粉症を発症します。

花粉に対してアレルギーを起こす体質の人は、複数の植物の花粉に対して反応するケースが多いので、人によっては春と秋の両方の時期に花粉症に悩まされることがあります。
秋は多くの種類の雑草が花を咲かせるため、時期は短いですが一時的に大量の花粉が放出されます。
このため秋になると雨上がりの日などに突然、花粉症の症状が出ることがあります。

毎年春先や秋の時期になると、さまざまな植物が大量の花粉を空気中に飛散させることで、日本の広い地域で多くの人が花粉症の症状に悩まされます。
特に冬から春にかけての時期は空気が乾燥しているため、風邪やインフルエンザも流行しています。
そのため春先に花粉症が原因で咳が出てたとしても、風邪やインフルエンザなどの病気と見分けがつきにくい場合があります。
人によっては花粉症でも風邪のように微熱や咳などの症状が続くことがあるので、誤って風邪と判断してしまう場合があるかもしれません。

花粉症と風邪を見分けよう

咳をする花粉症の女性 毎年花粉症の症状に悩まされている方であれば、症状が出る時期によって風邪なのか花粉症なのかを判断することができます。
これに対して花粉症を発症した経験がない人であれば、鼻詰まりや微熱、咳などの症状が花粉によって引き起こされていることを認識することができない場合があります。
花粉症ではない人が春や秋の時期に風邪のような症状が出たら、医療機関で診察を受けるようにしましょう。

風邪と花粉症では対応方法が全く異なります。
花粉症に対して風邪の治療を続けても効果がありません。
微熱や咳などの症状に対処するためには、根本的な原因を見極める必要があります。

花粉症の咳はPM2.5や黄砂が影響している可能性も

花粉症になると咳が出るメカニズムは複雑です。
呼吸の際に空気中を漂う花粉を吸い込むと、花粉は鼻の粘膜にキャッチされます。
基本的に花粉や粉じんなどの異物のほとんどは鼻腔内に留まり、気道には入らないようになっています。
鼻は空気中の異物が気道や肺に入り込むのを防ぐためのフィルターとしての役割があります。

鼻腔内の粘膜に付着した花粉に対してアレルギー反応を起こすと炎症が起こり、鼻詰まりを起こして花粉症を発症します。
花粉症で鼻が詰まると鼻呼吸ができなくなってしまい、無意識のうちに口呼吸をするようになります。
口で呼吸を行うと鼻の“フィルター機能“が働かないため、空気中の異物が直接気管支に侵入してしまいます。
気管支に異物が入り込むと、体外に排出するために咳が出ます。

花粉症による鼻詰まりが原因で気管支の中にホコリなどの異物が入り込んだ際に体外に排出するために咳が出ますが、異物が気道でアレルギー反応を起こしてしまう場合があります。
鼻が詰まって口呼吸をすると、口から吸いこんだ花粉が気道に侵入します。
鼻腔内で花粉に対してアレルギー反応を起こす場合には、気道でも同じように花粉に反応して炎症が起こり、咳が止まらなくなってしまいます。

春は黄砂にも注意が必要

春になると、花粉以外にも大陸から季節風によって飛んでくる黄砂が空気中に浮遊しています。
最近は近代化が遅れる中国本土で、暖房や産業用の燃料として使用される石炭のばい煙の粒子(PM2.5)が放出されます。
環境汚染対策が遅れる中国本土では自動車や工場の排気ガスとして空気中に窒素酸化物が放出されています。
窒素酸化物とPM2.5や黄砂が結合することで、人体に有害な微粒子が生成されます。
窒素酸化物が結合したPM2.5や黄砂は、海を越えて日本にも飛来します。

春に花粉症による鼻詰まりで口呼吸をするようになると、大陸から飛来した黄砂やPM2.5と窒素酸化物などの大気汚染物質が結合した有害な微粒子が口から気道に直接侵入します。
窒素酸化物と結合した黄砂やPM2.5は人体に有害な物質なので、気道ではこれらの有害な微粒子に対してアレルギー反応を起こすことで慢性的な炎症が起こり、咳が続くことがあります。

鼻詰まりで花粉が気道に侵入してアレルギー反応を起こすだけでなく、中国本土から飛来する有害物質と結合したPM2.5や黄砂などの微粒子も気道で炎症を引き起こす原因となります。
花粉に対するアレルギー反応と黄砂やPM2.5は関係がありませんが、間接的に花粉症によって咳が引き起こされていることになります。
PM2.5や黄砂などの微粒子は春に多く飛来するため、秋よりも春の方が花粉症による咳が重症化するケースがあります。

窒素酸化物と結合した黄砂やPM2.5が直接的な原因となって咳が引き起こされる場合がありますが、根本的に問題を解決するためには花粉症の治療を行う必要があります。

花粉症の咳を放置すると喘息になることも

風邪やインフルエンザは体の免疫細胞や抗体がウイルスを死滅させて自然治癒するため、発熱や咳の症状も比較的短期間で収まります。
これに対して花粉による気管支の炎症によって咳が引き起こされる場合には、花粉が飛散する間はずっと症状が出ます。
場合によっては花粉が飛散する時期が過ぎても、症状が収まらないこともあります。

花粉症が原因で咳の症状が続く場合、原因物質である花粉や黄砂・PM2.5の微粒子の飛散がなくなっても気管支の炎症が慢性化することで症状が続く可能性があります。
風邪の場合は自然治癒するまで放置しても構いません。
これに対して花粉症が原因の咳を放置するといつまで経っても症状が収まらないだけでなく、気管支の炎症が重症化して喘息に進行してしまうケースがあるので注意が必要です。

花粉症が命を脅かす?

花粉症によって起こる咳が重症化して喘息になってしまうと、命に関わるような発作が起こることもあります。
花粉症の人はアレルギー体質である場合が多く、花粉以外の異物に対してもアレルギー反応を起こす可能性が高いと言えます。
花粉に対して反応しやすい人は喘息に進行しやすい体質でもあるので、特に注意が必要です。

喘息は花粉や風邪などの異物または原因となる病気が存在しない時でも、常に気管支が炎症を起こす病気です。
健康な人と比較して喘息患者は気道が狭くなっているため、呼吸の際に空気が通りにくい状態が続きます。
喘息患者の気管支は常に炎症を起こし、異物に対して非常に過敏になっています。
正常な人であれば反応しないような僅かなホコリや煙であっても、喘息で炎症を起こしている患者であれば発作を起こして気道が収縮して呼吸困難に陥ってしまいます。
異物以外にもストレスなどにも発作を起こす場合もあります。
喘息の発作が起こると気道が収縮して呼吸困難になり、窒息死してしまうケースもあります。

花粉症が原因で咳が続いて喘息に進行した場合には、気管が花粉に対して過剰なアレルギー反応を起こすようになってしまいます。
花粉を気管支に吸いこまないようにすることは不可能なので、喘息になると毎年花粉の時期になるたびに気管支が花粉に対して過敏に反応を起こし、炎症を引き起こすようになってしまいます。
このため、喘息になってしまうと花粉の季節になる度に喘息の発作が起こるリスクが非常に高くなり、常に薬を携帯しなければならなくなります。

長期間にわたり咳が続くと喘息に進行してしまうリスクが非常に高くなるため、なるべく早く適切な治療を受ける必要があります。
少し様子を見て、もしも咳が続くようであれば医療機関に受診すれば良い、などと悠長に考えるべきではありません。
咳が長く続けば、それだけ喘息に進行してしまうリスクが高くなってしまいます。
このため、花粉症で咳が出るようであればなるべく早く医療機関で受診して、適切な治療を受けるべきです。

花粉症の咳は風邪とは異なる

毎年さまざまな種類の植物の花粉が飛散する春や秋の時期は、風邪やインフルエンザなどのウイルス性の病気が流行する時期と重なっている場合があります。
一般的に微熱や咳などの症状が出る場合には、花粉症ではなくて風邪と判断してしまうことがあります。
同じような症状が出たとしても風邪やインフルエンザのようなウイルス感染による病気と、花粉症によるアレルギー反応とでは治療方法や対処方が全く異なります。

風邪やインフルエンザの場合は、病気が完治すればすぐに症状が出なくなるので短期間で収まります。
ところが花粉症の場合には、花粉が飛散している間は長期間にわたり症状が続きます。
花粉症による咳は、鼻詰まりなどの症状が出た後に少し遅れて発症することが知られています。
花粉の症状が出てすぐに発症する訳ではないため、誤って風邪やインフルエンザと判断して放置してしまうケースがあります。

春先や秋の時期に咳が続くようであれば、風邪やインフルエンザなどの感染症ではなくて花粉症が原因である可能性があります。
咳の原因が風邪または花粉症によるものなのかが判別しにくい場合には、咳の種類によって見分けることができます。
咳が湿性なのか乾性なのかを調べることで、風邪か花粉症のどちらかによるものなのかを判断することができます。

「湿性咳」と「乾性咳」

一般的に風邪やインフルエンザで咳が出る場合には、「湿性咳」と呼ばれる咳が出ます。
これは粘性が強くて色のついた痰が出て、昼夜を問わず1日中起こります。
これに対して花粉症の場合には「乾性咳」と呼ばれる咳が出ます。

これはカラ咳とも呼ばれるもので、痰が全く出ないか出たとしても透明な痰が少量だけしか出ません。
さらに、乾性咳はある決まった時間に出るという特徴があります。
例えば昼間に外出している間や、就寝時にだけ咳が出る場合があります。

風邪やインフルエンザなどの際に出る湿性咳は、痰などの異物を排出すればすぐに収まります。
これに対して花粉症が原因で起こる乾性咳の場合には、痰などの異物が出ても出なくても収まることがありません。
痰や異物が出ないのに常に喉の奥の方に何かの異物があるような不快感があるため、咳が止まらなくなってしまいます。

気管支が炎症する場合もある花粉症

花粉症が原因で乾性咳が続くようであれば、気管支が炎症を起こしている可能性があります。
咳が続くと体力を消耗しますし、炎症が慢性化して喘息に進行してしまう恐れもあります。
喘息にかかると花粉やその他の異物に対して強いアレルギー反応が起こるため、毎年花粉が飛散する時期になると喘息の症状にも悩まされることになります。

花粉症で乾性咳が続くようであれば、喘息に進行してしまう前に適切に対処しなければなりません。
風邪やインフルエンザのように放置しても咳の症状が収まることがなく、逆に重症化してしまいます。
咳の症状が出るようであれば、原因を見極めて適切に対処するようにしましょう。

花粉症の治療薬ザイザルについて

花粉症を対策する上で欠かせない治療薬としてザイザルという医薬品があります。
一時的ではありますが、早急に花粉症の諸症状を抑えたい方は使用してみても良いでしょう。

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