花粉症になる体のメカニズム

花粉症は春先や季節の変わり目に発症するものです。
日本では4割の人が花粉症に悩んでいると言われています。
発症する主なメカニズムは、アレルゲンとなる花粉に対する免疫反応です。

免疫反応は通常、体の害になるものを体内に入れないために行われますが、花粉症の場合は、過剰反応によって引き起こされます。
基本的に花粉によって体に悪影響を与える恐れはほとんどありません。
チリやホコリと同じように体外に排出されれば問題ないはずが、アレルゲンとみなされ排除されるようになり、それが原因で眼や鼻の様々な症状が見られるようになります。

花粉症となるメカニズムは、抗原抗体反応によります。
まず、抗原すなわちアレルゲンが鼻腔内に侵入し、鼻の粘膜に付着します。
通常体に入るべきものではないため異物と判断した体はアレルゲンを排除するために抗体をつくります。
抗体は肥満細胞とくっついて次にアレルゲンが侵入するときのために待機しています。

肥満細胞は造血幹細胞で作られていて、血管の周りに多く存在しています。
鼻粘膜にも多く存在しています。
細胞内に多くのアレルギー誘発物質を内包していて、病原菌などが進入した時に炎症や免疫反応を起こすことで、病原菌などから体を守る働きがあります。

花粉症の場合も同じように、アレルゲンである花粉が進入してくると、肥満細胞からヒスタミンなどのアレルギー誘発物質が放出されます。
アレルギー誘発物質はヒスタミン受容体と結合してアレルギー症状を発症します。
ヒスタミン受容体は受容体の種類によって4つに分かれます。
肥満細胞から放出されたヒスタミンの受け皿になります。

花粉症になるおそれのある人は、基本的に遺伝が主な要因とされています。
家系に同じように花粉症の人がいる場合には、発症するリスクが高くなります。
これは花粉症に限らず、アレルギー体質の家族がいると発症する恐れが高くなります。
原因となる抗体の量によって変わってくるので、どのぐらい抗原と接触したかも関わってきます。
子供の頃は大丈夫でもある日一線を超えて抗体の反応が過剰になった時に症状として現れます。

不規則な生活を続けていると花粉症になることも

花粉症の主なメカニズムは、アレルゲンに対する過剰な免疫反応です。
正常な免疫反応の下では発症しません。
そのため不規則な生活を送っていると花粉症になることもあります。

睡眠不足やストレスは体に負担を与えます。
人は睡眠中、特にノンレム睡眠の時に大量の成長ホルモンが分泌されます。
成長ホルモンには免疫力を増強する働きがあります。
つまり睡眠不足で成長ホルモンが十分に分泌されない場合、免疫力が低下することになります。
十分な睡眠とは時間ではなく質の高さによります。
浅い眠りを長時間続けていても意味がありません。

過度なストレスも同じように免疫力を低下させます。
ストレスを長時間、過度に受けることによって自律神経が乱れます。
自律神経が乱れると交感神経と副交感神経のバランスが乱れます。
交感神経が優位になるとリンパ球のバランスが崩れ免疫力が低下します。

不規則な生活によって免疫力が低下すると抗体の働きが正常ではなくなります。
免疫反応は、体に有害となる抗原を排除するために働きますが、正常に機能しないことで本来反応すべきでないものまで排除しようと反応して、アレルギー症状を発症します。

また、偏った食生活も原因となることがあります。
しっかりとバランスのとれた食材を摂取することで腸内の環境が改善し、免疫機能を正常にします。
腸内の善玉菌の割合を増やすような食事を心がける必要があります。

このように遺伝性ではなく不規則な生活によっても花粉症になる恐れがあります。
家族にアレルギー症状の人がいないからと安心していると気がつかないうちに花粉症になりかけているかもしれません。
もし花粉症の有病者でも規則正しい生活を送ることで症状を低減させることができます。